2010-04-26

ワーホリ中毒のデメリット

これまではワーホリっていいんだぜ!的な話題を取り上げてましたが、今回は「ワーホリな生活ってそんなにいいとも限らないよ?」なお話をしましょう。

プロフィールなんかでも書いてますが、うちは20になってからのほぼ3年を海外で過ごしています。
そのうち1度は語学留学、2度はワーホリで、今年(2010年)の7月からは、また1年フォルケホイスコーレ留学を予定しています。
と、こんな事を言うと、周囲からは「すごいねー」とか「いいなー」とか「お金あるんだ」とか言われますが、個人的にはしたいからしているだけなのだし、大してすごいともなんとも思ってません
お金なんて、行く前はがんばって小金を貯めたとしても、帰ってくる頃にはほとんど使い切ってます(笑)
何より、うちがこれまでやってきた事ややろうとしている事も、特に日本社会の中じゃ、よっぽど柔軟な考えを持つ会社でもない限りはキャリアや経験としては認められません
何しろ語学留学も、ワーキングホリデーも、真面目に生活している人たちからすれば、好きな事をやってるだけにしか見えないのですから。
「20代後半にもなって、一体何を考えてるの?」「いつまでふらふらしてるつもりだ?」と思われて当然です。

つまり、ワーホリ中毒な生活を続けようと思えば、世間様からの冷たい視線を浴びる覚悟をしなければならないのです。


うちは高専を三年次で退学してから派遣で働いてお金を貯めては海外に行く、という生活をずっと続けています。
日本に帰ってくるのは家族や日本にいる友人たちと一緒に時間を過ごすためでもありますが、同時に「次の海外渡航資金を貯めるため」ってのがとても強いです。
つまり、日本に帰ってきた時点で、もうまた次を考えているのです。
そんなわけだから、正社員になんてなれません。
いや、なっちゃ駄目ってわけじゃないですが、1~2年で辞める事が前提なのに正社員になんかなっちゃいかんだろうと思ってしまうのです。
なので常に派遣。しかも手っ取り早く見つかった仕事を請けるので、大抵は英語スキルの求められない事務仕事。
自分で言うのもなんですが、色々もったいないと思います。
また、帰国するたびになにかと型にはまった考え方を求められる事に慣れる事ができない自分を意識してしまって、「ああ、やっぱり日本で生きるのはしんどいな」と思ってしまいます。
もっと柔軟になろうよ!とか思うのですが、それを会社とかで声を大にして言ってしまうと、「うわぁ、アイツ痛いヤツだなぁ……」と思われてしまいそうです。
何より、これまでのやってきた仕事は、言ってみれば単純な事務作業や調理補助ばかりで、しかも継続して長期働いているわけではないので、キャリアとしてはあまりしっかり認めてもらえない。
英語だって、勉強のためではなくほとんど趣味のために身につけたものだから、好きな事についてばーっとまくし立てて盛り上がる事はできても、ビジネスや正式な場で使えるほどしっかり喋られるわけじゃない。

つまり、何から何まで中途半端なわけです。

もちろん、きちんと海外の大学やカレッジに通って勉強してきて色々な目標やゴールを達成してきた人は多いでしょうが、ワーホリでは中々そうは行きません。
なにしろワーホリって、以前にも書いたように、基本的には1年間の休暇なんですもん。
遊びほうけようが勉強しようが仕事に明け暮れようが全然オッケーなんです。
英語を身につけるぞ!と思って出国しても、結局日本人とばかりつるんでいて、英語はほとんど喋れないまま帰ってきました、なんて人は、はっきり言って少なくないです。

うち自身、モントリオールに行った時にはケベックの主要言語であるフランス語を学ぼうと意気揚々としてましたが、あっさり活用の罠に陥って挫折して一ヵ月半ほど引きこもりのニートになった挙句、働いて資金貯めて旅行する!と開き直って遊ぶ事に集中した結果、帰国後親父様に「お前はカナダまで何をしに行ったんだ」と呆れられたりもしました(マジです)
これが学生ビザで、勉強のために行く、というのを目的としていたのならば、イミグレ(=Immigration/移民局)怖いってのもあって(笑)もっときちんと勉強してたんじゃないかなあと思います。
あと、英語の源流の一つだからとフランス語を舐めてかかってたのも敗因の一つです。
何せ日本にいた時は こ れ っ ぽ っ ち も フランス語の勉強してませんでしたからね!(威張るな)
基礎の「き」すらわからない状態で向こうの語学学校に入って「では、今から英語交じりのフランス語でフランス語を教えます」と言われて授業についていけたら、その人はきっと語学の天才です(断言)
まあ、そんな挫折経験があったのと、周囲のワーホリっ子たちのがんばる姿を見て、「ああ、自分も何かちゃんとやらなきゃな」と思い、今回のフォルケホイスコーレ留学となったわけですが。

いずれにしても、大学を1年休学して、とかでなく、会社を辞めてワーホリや語学留学に行く、というのであれば、会社が復帰を認めてくれる保証がないのであれば、よっぽどしっかり成果を出せるように計画してからでないと、帰国後路頭に迷いかねません
それもまだ若ければいいけれど、30のギリホリ(=ギリギリワーキングホリデー)とかの場合、あんまり転職者に優しくない日本の就職事情を慮るに、かなり厳しい事になりそうです。
海外滞在自体を目一杯楽しんでも、帰国後に「ワーホリ/語学留学になんか行かなければよかった」と社会人ワーホリが嘆くのは、そういった事情があるからです。

なので、学生でいられるうちならば、まだ気軽な気持ちでワーホリに取り組んでもいいと思ってます。ええ、それこそ「毎年休学して、卒業するまで7年かけたけど3カ国に1年ずつワーホリってきました!」とかやってもいいと思います。
まだ心も頭も柔軟な内に、異文化を知るのは刺激になりますし、視野がぐんと広がりますから。
けれど既に社会人になっている、もしくはもうすぐ学校から卒業するってのにワーホリや語学留学を考えるのであれば、他の人たちよりかなり不利な位置についてしまう事を覚悟しなければなりません。
もちろん、海外滞在中に語学力を思いっきり磨いてTOEICやTOEFLでハイスコアを叩きだせるようになれば別ですが、それを成し遂げる自信がないのであれば、またその覚悟を持てないのであれば、ワーホリや語学留学の道を安易に選んでしまうのは危険です。
だって安全第一で設計された人生のレールから思いっきり脱線する事になるんです。
しかも外れた後でまた新しいレールに乗っかれる保証もなければ、ひた走る地面に落とし穴がないとも限らないんですから
まあ、落とし穴は日本で安全第一の人生を歩んでいても落っこちる可能性はありますが、海外に飛び出した方が危険性は高まるでしょう。
その事を念頭に置いた上で、計画を立てるようにしてください。
だってせっかくお金と時間をかけてワーホリや語学留学するんですもん。
ちゃんと後先の事まで考えた上で、後悔しないようにしましょう!

……え、お前はどうかって?
うちはギリホリ含めてあと2回ワーホリ行って、一番気に入った国に移住な計画です。
それまでは親父様のスネをまっくまっくと齧り続けます(ものごっつええ笑顔)
あー、親父様のしなびたスネはスルメ的に美味だなー(ええかげんにせい!)

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